MERCURIAL SPEED ACADEMY

INTERVIEW

@桐光学園高等学校 2023.5.28 Sun.

02

山本 雅史 MASAコンサルティング・
コミュニケーションズ代表/
元HONDA F1チーム
マネージングディレクター

サッカーショップKAMOがNIKEと共に立ち上げた
『Nike FC presented by Soccer Shop KAMO』の活動の
第2回として訪れた桐光学園高等学校。

“MERCURIAL SPEED ACADEMY”と題した今回の企画について、
オフピッチ(精神面)の講師としてご登壇した山本氏にインタビューを行いました。

  • 全員の方向性を定めるマネジメント技術

    ーオフピッチで教鞭を執る話が来た際、率直にどのように感じましたか?

    正直な話、「どうして僕なのかな?」と同時に「チャレンジングだな」と。
    その中で、【MERCURIAL(ZOOM VAPOR)】と世界最速を追い求めるF1に“SPEED”という共通点を見出し、「少しでも僕の講義が次世代のサッカー選手のためになるのであれば」という気持ちで引き受けさせていただきました。
    普段は企業相手で学生に向けた講義を開いたことがなかったので、前夜まで試行錯誤してパワーポイントを修正したりと苦労しましたが、さまざまな気付きがありましたし、ワークショップでは思わず聞き惚れてしまうプレゼンテーションを披露する学生の方もいて、素直に講義して良かったと思いましたね。

    ーチームには120名近くが在籍し、山本さんはそのうちの約30名のHONDAスタッフの方々を率いていたとお伺いしました。
    F1は0.001秒を争う世界だからこそ、それだけの大所帯でも常に円滑なコミュニケーションが求められるかと思いますが、マネージングディレクターとして心掛けていたことはありますか?

    方向性を定めることを何よりも大事にしていましたね。
    勝利は全員の共通言語ですが、そこに至るベクトルが同じだとしてもメンバーの数だけ過程の考え方は違いますから、1人1人に対して当て舵で補正するイメージですね。
    例えば、パワーユニット(F1の動力源)が何レースでどれだけ持つかだけでも、本社と現場では大きく変わってきます。

  • 迅速な行動が可能にする独自の後進育成

    ー具体的なマネジメント方法があれば教えてください。

    速やかな放任主義、格好良く言い換えると権限委譲です。
    時間という概念がある以上、全てが時間との戦いなんですよね。最初に目標を設定したら、あとは部下を信頼し任せて遠目で状況を見守り、手助けを必要とされる時に備える。
    最初から最後まで付きっきりでは自ら考えることを止めてしまい、それでは部下が育ちません。
    部下は企業の将来の宝ですから、潜在能力を引き出すことが重要です。迅速な行動がのちの余裕を生み、ミスが起きた時でもリカバリーに時間を充てることを可能にし、結果として後進育成にも繋がります。

  • 気付きと契機の重要性

    ー“MERCURIAL SPEED ACADEMY”の企画自体はどうでしたか?

    人間は知らないことに対してきっかけがなければ学ぼうとしない生き物なので、NIKEさんとサッカーショップKAMOさんが【MERCURIAL】について知る“きっかけの場”を提供したことは素晴らしいと思います。
    そして、スパイクを変えるだけで少しでも早く動けたりボールタッチの感覚が良くなることに気付いた学生がいれば、今日を境にこだわりを持つようになるだろうし、参加者のうち今後何人が【MERCURIAL】シリーズを履くようになるのかも個人的には気になっています。

  • 大小関係なく勝利が自身の糧

    ーF1ドライバーの方々が行うトレーニングの中で、サッカー選手にも応用できるメニューなど思い浮かびますか?

    ロードバイクは、スピード感と合わせて関節を痛めず心肺能力と持久力を高めることができるので、取り入れているドライバーは多いですね。
    もちろん、実際に走る行為と漕ぐ動作では使う筋肉が違うので一概に良いとは言えませんが、アリだとは思います。

    ーサッカー選手ひいてはスポーツ選手に伝えたいことはありますか?

    どのスポーツも個人の差はあれど、設定した目標を達成するために最後まで諦めないことで次のステップに進めます。
    そして、大小関係なく勝利が自身の糧となり、さらに磨き上げてくれるはずです。

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